お料理を好きになったきっかけは・・  (*^_^*)

お料理エッセイ集

2023.04.29  NO2

私にはそれぞれ二つ違いの姉と妹、そして一番下に弟がいます。

末っ子長男は言うまでもなく可愛いし、柔和で優しい姉と、ニコニコ愛嬌のある妹に挟まれた私は

さて、どんな立ち位置であれば良いのか分からずに

若干ひねくれた(笑) 可愛げのない娘でした。

夕ご飯になると、晩酌をする父にお酒を注ぐ姉、父の膝にちょこんと乗っておつまみをねだる妹

どちらも出来ずに、傍らで静かにご飯を食べる私、の図(笑)

ずっとずっと大人になるまで、きっと父は私のことが可愛くなかったろうなぁと

その間には薄氷が張っていたような、そんな錯覚が消えずにありました。

 

・・・・・・・・・・

 

東京でお勤めをしていた頃、あの頃はバブル期だったこともあり

良いところに就職ができた私は、バリバリのキャリアウーマンを気取っていました。

にもかかわらず、なんと大病を患い長期入院、そして退職、そして家事手伝いという

家庭に収まる女ではない!と、できる女を自負していた私にとっては屈辱の日々の始まり始まり。

今思えば、なんて嫌な女(笑)

でもね、ご飯を作って待ってると、母はとっても喜んでくれたのでした。

それもそのはず、農業の合間に結構ハードな仕事をしてましたから・・・

そして、夜勤のある警備員の仕事をしていた父にお弁当を作るようになった時に

今まで見たことがないような、優しい眼差しを向けてくれたのでありました。

今まで見たことがないと言うのは、あくまでも私の思い過ごし。

姉や妹への妬みであったことに、その時気づきました。

まさに、薄氷が溶けた瞬間です。

お料理にはこんな力があるんだと、目覚めました。

家庭に収まるタイプではない?なんて、ちゃんちゃら可笑しいわと笑えました。

美味しいご飯を作って待ってる奥さんになりたいと、ちゃんとご飯を作るお母さんになりたいと

キャリアウーマンから方向転換した瞬間でもありました。

だって、こんな笑顔が見れるんですものね。

・・・・・・・・

世の中には、沢山のチャンスが転がっていると思います。

それを拾い上げるかスルーするか、そしてどう解釈するか、あるのはその違いだけ。

病気になってしまったことをただ恨んでいたら・・・

飲むたびに恨み節を吐いては嫌われる、嫌な女のままでしたね(笑)

 

と言うわけで、私はお弁当作りが一番好きです。

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました